2008-06-29 夜雨 詩 いつもあなたに逢いたくてただ声が聞きたくて時を刻む秒針とともに眠れぬ夜を数えるどれだけ募らせても声なき想いはあなたに届かない分かっているそんなの分かっている当たり前のことなのにそれがただ悲しくて
2008-06-23 綿雲 詩 洗濯かごを両手で抱えベランダに出たところで思わず足が止まる柔らかな日差しにほんのり染まりながらゆったりとただよい流れる綿菓子のような雲のかたまりふと我に返り大きく伸びをしてから目を閉じて深呼吸今日も一日いい日でありますように
2008-05-28 赤いリボン 詩 八時二十三分決まって同じ時間に颯爽と自転車で通り過ぎるキミわたしは立ち止まってキミの姿が見えなくなるまで無言で背中を見送るだけでも今日は特別もしもできることならいつもと違うわたしに気づいて欲しい春の暖かな日差しを受けて可憐に咲く薔薇のような鮮やかな赤色のリボン
2008-05-19 動かない針 詩 君が去ったあの日から僕の時間は止まったままここにいるはずのない君の姿を探してしまい途方に暮れる日々の繰り返したぶんきっと他の誰かを好きになるまでにはもう少し時間が必要なんだそう自分に言い聞かせながらどれくらいの時を重ねたのだろう?