2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

赤いリボン

八時二十三分決まって同じ時間に颯爽と自転車で通り過ぎるキミわたしは立ち止まってキミの姿が見えなくなるまで無言で背中を見送るだけでも今日は特別もしもできることならいつもと違うわたしに気づいて欲しい春の暖かな日差しを受けて可憐に咲く薔薇のよう…

動かない針

君が去ったあの日から僕の時間は止まったままここにいるはずのない君の姿を探してしまい途方に暮れる日々の繰り返したぶんきっと他の誰かを好きになるまでにはもう少し時間が必要なんだそう自分に言い聞かせながらどれくらいの時を重ねたのだろう?

翠緑舞

笛竹の清き響きに身を任せ軽やかに舞う緑の衣

光の申し子たち

飛び跳ね踊り輝き散ってはかなき命を謳歌するあまたの光の申し子たち

海に呟く

真夜中の突然の電話海が見たいと呟いた君の声がどこか落ち込んで聞こえた翌日の出社前に二人で海に出掛けた潮風にスカートを揺らしながら素足で走り出した君を追いかけ誰もいない砂浜を走る空はどこまでも青くとても風が強い日だった波打ち際で白波と戯れな…

大空

「君の大切な人を悲しませたくない」そう言ってあなたはわたしの前から姿を消した一番大切な人にしたかった人からの正しいけれどとても残酷な言葉あなたはきっと知らないでしょう今もあなたの影を探してわたしはこの大空をさまよい続けている