シャンデリア

酔いを覚ますために烏龍茶片手に皆から離れ
フロアの柱にそっと背もたれた

ひんやりとした御影石の感触が心地よく
思わずほっと息をついて天井を見上げる

ひとつひとつの小さな光が重なり合い
フロア一面に暖かな光を注ぐシャンデリア
自らは引き立て役に徹しながらも
その美しさは決して陰ることはない

頑張ってもシャンデリアにはなれないけれど
ひょっとしたら蛍光灯くらいにはなれるかしら

クスクス笑いながらわたしはグラスに口を付けた