老木

まだ僕らが小さかった頃

いつも辺りが真っ暗になるまで
君と遊んだ街外れの神社

あれから二十余年の時が過ぎ
二人は別々の人生を歩んでいて
もう会うことも話すこともない

でも今でもたまにここに来て

もう一度あの頃に戻って
やり直すことができたら――

そんなことをぼんやり考えながら
この木を見上げるんだ